寝台特急

いつか寝台特急に乗ってみたいとは思っているものの、なかなか・・・。そう思ってるうちに全ての寝台特急が廃止されちゃいそうです。約1年前、寝台急行銀河が廃止されたときも書いてました。
それにしても、毎年のように廃止されているような気がしますが、その要因としては、

新幹線や航空機など高速交通網の整備
新幹線網の拡大や新規参入会社による航空運賃の値下げ
高速道路網の整備と高速バス路線網の拡大
安さを売りにしていた夜行高速バスに豪華な設備がついた「プレミアムバス」が登場するなど多様化
機関車の使用と客車の新造への躊躇、車内設備の陳腐化
機関車や客車の老朽化
硬直した運賃制度、鉄道会社側の事情
国鉄からJRへ民営化し多くの会社(JR北海道、東日本、西日本、九州など)をまたがって運行することとなり、それぞれの事情もある

以上はウィキペディアより、その他、5000円台〜7000円台で泊まれるビジネスホテルも多く建てられたり、インターネットカフェもオプションでシャワールームが利用できるなど、移動・宿泊の選択肢の幅がかなり広がったことがあげられます。
いま残っているのは北斗星カシオペアトワイライトエクスプレスなど。JR東日本は今後新たな機関車を導入するとのことなので、もうしばらくは大丈夫なのかな、と思います。北海道新幹線が開通したら分かりませんが。



西村京太郎氏「日本人は鉄道好き。需要もある。装いを改めて、また走り始めると信じたいです。そのときは、ぜひ一番乗りして、新作のために車掌さんに尋ねますよ。『死体を隠せる場所はありますか』って」

トラベルミステリーゆかりのブルトレ廃止 西村京太郎さん「ご苦労さま」
 東京と九州を結ぶブルートレインはやぶさ」が13日出発の運行を最後に廃止される。推理作家、西村京太郎さん(78)が昭和53年に発表したヒット作「寝台特急殺人事件」の舞台となった夜行列車だ。この列車との出合いが、計約180冊という人気シリーズ「トラベルミステリー」を生んだ。だが、時代の移り変わりは、旅のスタイル、そして小説の様式を変え、ついには“原点”となった列車までも姿を消すことになった。「長い間ご苦労さまと言いたいです」。感慨深げな西村さんは、一方で復活も信じている。
 社会派の推理作家としてデビューした西村さんは昭和52年ごろ、担当編集者にこう言われた。「もっと売れる本を書いてほしい」。思い悩んでいたときにたまたま、東京駅で青い寝台車にカメラを向けている大勢の子供の姿を目にした。
 早速、「はやぶさ」の切符を手に、終着駅の西鹿児島まで、車中で取材をしながら過ごした。想像をめぐらせ、車掌にあれこれ質問し、停車駅の盲点を利用したトリックを練り、「寝台特急殺人事件」が生まれた。以来、列車内や全国の旅先で起きる殺人事件を描いたトラベルミステリーはどれも大ヒットとなった。
 ただ、「列車を使ったミステリーは時代とともに描きにくくなりました」と西村さんは明かす。時刻表のトリック、個室という密室…。さまざまな工夫を凝らしたが、「不特定多数が顔を合わせる食堂車がなくなり、物語を作り出すのが難しくなりましたね。車窓が開かなくなり窓越しのやり取りもできなくなりました」。
 2年前、西村さんは「はやぶさ」で旅をした。創作時以来の乗車だった。「寝台列車の中でも一番思い入れがありましたが、車体はくたびれていて、設備はほとんど昔のまま。引退も仕方がないと思います。長い間ご苦労さまと言いたいです」
 西村さんは復活を信じているという。「日本人は鉄道好き。需要もある。装いを改めて、また走り始めると信じたいです。そのときは、ぜひ一番乗りして、新作のために車掌さんに尋ねますよ。『死体を隠せる場所はありますか』って」
http://sankei.jp.msn.com/culture/books/090310/bks0903102100001-n1.htm