テルマエ・ロマエ

 古代ローマの建築技師が時空のトンネルを抜け、現代の日本と行ったり来たり。昨年末に出版され漫画好きの注目を集めている作品の筋立てだ。画期的なのは主人公を浴場専門の設計家にした点。日本側の出入り口も風呂に限っている。
▼銭湯の壁画に目を見張り、露天風呂を楽しみ、家庭用の風呂おけのふたに感心する。古代ローマに戻るたびに日本で見たものをこっそり応用し、設計家として名を上げていく。読者は主人公の驚きぶりを笑いつつ、日本の風呂文化の奥深さや、工夫の数々を再発見できる仕掛け。作者は欧州在住の日本人だそうだ。
▼これまで日本の成長をけん引したのは、クルマや電気製品などのものづくり産業だった。今後は原動力を何に求めるか。期待されているものの一つが日本の生活文化だという。米国が戦後、映画などを通じ自国の生活様式そのものを広めることで、衣食住から娯楽まで幅広い分野で販路を世界に拡大した例もある。
▼漫画のローマ人だけでなく、外国人の観光客から温泉の人気は高い。ある銭湯チェーンは海外展開を準備中だ。温水洗浄便座や紙おむつという、清潔で快適な生活を支える日本製品も、新興国など海外で売り上げを伸ばす。普段あって当たり前と感じている身近なものの中にこそ、成長のヒントは見つかりそうだ。
日経 春秋(3/15)

日経新聞のコラムで知ったマンガ「テルマエ・ロマエ」。どうやら今人気らしく、本屋さんでも大きく扱われてました。



家庭用のお風呂や露天風呂に驚いている様子

面白すぎるw
ちなみに「平たい顔族」=日本人ですw
テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)

テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)